ココハナVOL.155 ~イレギュラー縫製についてのご紹介~

お世話になっております。
びっくりカーテンの北井でございます。
 
当店、びっくりカーテンでは、非常に沢山の種類のカーテンを扱っており、
タイプで厚地やレース、
厚地の中でも 非遮光遮光裏面コーティング裏地付き防炎といろいろあり、
レースも通常のシンプルなものから、機能性豊かなレースミラーレース
刺繍やプリントといったデザインレースもございます。
その中でもまた、北欧であったりマリンであったり、ボタニカル であったりと多岐に渡るテイストやシリーズがあって、
もう、選べる楽しさてんこ盛りでございます。
 
縫製の仕様としては、通常仕様で1.5倍ひだにしているもの多いですね。
ご存知の方も多いかと思いますが、簡単に説明させていただくと、
「ご注文の幅サイズの1.5倍の生地分量を使用したボリューム感」という形ですね。
 
たとえば幅100cmでご注文を頂いたとします。
この「100cm」はどこの長さかというと、
カーテンのトップ部分の裏側、
「一番端のフック~反対側の端のフックまで」← この長さを直線で測って100cmというわけです。
ざっくりした計算ですが、ご注文サイズ100cmに1.5倍して150cmの1枚布を作り、
等間隔に2つ山のひだを取って100cmに仕立てるという形ですね。
トップのみひだを取って縫っているので、裾を伸ばして測って頂くと
1.5倍ひだで150cmくらい、2倍ひだであれば200cmくらいになっていると思います。
 
なお、ご注文サイズをお調べの際、ご使用中のカーテンを測っていただくお客様もいらっしゃいますが、
ひだを縫われて完成したカーテンを測るというのは結構難しいです。
立体的になっているのでなかなか正確なサイズは測リにくいですし、生地なので多少伸びます。
ショップや縫製工場によって仕様もちがいますので、
まあ大体近いサイズになるとは思いますが、誤差がでやすくサイズがあわないといった恐れもあります。
「ご使用のカーテンレールをご採寸いただきサイズだしをしていただく」これが最も安心な方法です。
 

 

 
 
ちなみに、カーテンの生地は原反の生地幅が150cmのものが多いです。
この150cm幅の生地をご希望の丈+α 分引っ張り出してひだを取ります。
つまり、ご希望のカーテン幅が大きくなると1幅の150cmで足りず、継ぎ足して大きな布をつくる必要があります。
ということは、1.5倍ひだでは幅100cm(150÷1.5)、2倍ひだでは75cm(150÷2)を超えると
原反生地幅150cmで収まらないので、ほとんどの商品で継ぎ目が入ることになります。
 

 
 
これは びっくりカーテン だけの話ではなく、どこのカーテン屋さんでも同様なのですが、
ご指定いただいたサイズでお仕立てするにあたり、致し方なく継ぎ目が目立ってしまう場合もあり、
入り方によっては気になっちゃうかもしれません。
お気になられる場合は継ぎ目なしの「シームレス」生地をお選びいただくのもおすすめですね。
 
以上がとってもざっくり御案内したカーテンの仕組みというわけですが、
びっくりカーテン は「決まったものしかお届け出来ない」というわけではありません。
通常仕様の1.5倍ひだ以外にもお客様のお好みに合わせていろいろな仕様で作製が可能です。
前置きがものすごく長くなりましたが、今回はここからが本番。
特別縫製についてのご紹介です!!
 
 
まずは特別縫製にはこんなんがあるよ。というご紹介です。
 

【フラット】

フラット縫製
ひだを入れずに縫製する形です。
等間隔のひだがないのでトップもスッキリとし、ナチュラルでリラックス感のあるスタイルです。
ナチュラルテイストが売りの天然素材のカーテンや、
マリメッコといった、北欧やスペイン発の海外輸入生地など、
大胆なデザインの場合、柄が映えるのでおすすめです。
 

 

 
ひだありカーテンの場合、生地の分量がありますし、等間隔にひだをとっているのでふんわりボリュームがありますが、
ひだがないので上記で案内しましたひだありカーテンの余裕のとり方(5%上乗せ)では、
のれんのようにウェーブがない、本当にのっぺりフラットな見え方となります。
緩やかで自然なウェーブが入るよう、レール幅の1.2倍くらいがおすすめの分量です。
言い換えれば、1.2倍がおすすめではありますが、
お好みでフラット気味にしたり、ボリュームをしっかりとったりとお好みに合わせた分量でご注文いただけるのがメリットとも言えます。
 

 
 

【上部筒縫い(ロッドポケット)】

上部筒縫い(ロッドポケット)
その名のとおり上部、つまりカーテントップ部分を筒状に縫い、
棒(ロッド)を通すことができるポケットを作成するお仕立てです。
カフェカーテンの仕様ですね。
 

 
フラットと同じ考え方になりますが、
ポールの長さにどれだけ上乗せするかでボリュームが決まります。
カフェカーテンのおすすめ分量としてはポールの1.5倍から2倍がおすすめです。
下記画像、特にトップ部分にご注目いただきたいと思いますが、
1.5倍で細かなギャザーが出来てフェミニンな印象、
2倍で更にギャザーがたっぷりとできて装飾性がアップ。ウェーブもふんわりしますね。
 

 
なお、この仕様はフックが付きませんので、
トップ部分から裾までの長さ(総丈)がご注文の丈になります。
ポールの直径で少し持ち上がりますのでお取り付け時は数ミリ裾が上がることご了承くださいませ。
 

 
また、お見積り対応ですが生地上部にツノをつけることも可能です。
その場合は「総丈」のうち、ツノ部分の長さとポール通し部分の長さをご指定ください。
※ポール通し部分の長さ(筒幅)は標準仕様で5cm前後です。
 

 
 

【ハトメスタイル】

ハトメスタイル
日本ではあまり馴染みがありませんが海外では割とメジャーな仕様です。
シャワーカーテンとかによくありますね。
ハトメがデザインポイントになるシンプルでモダンなスタイルです。
フラット同様、大きな柄のデザインを活かしたい場合や素材感重視の生地におすすめです。
 

 

 
分量でウェーブ感が変わりますのでサイズの考え方はフラットや上部筒縫いとも少し通じるところがありますね。
幅はレールの1.5倍くらいがおすすめです。
 

↑ここ、見逃しがちですが大事です。
180cm以上のレールに多いですが、ポールを下から支える取付金具(ブラケット)を採用されている場合が多いです。
幅のある窓で片開きは恐らく難しいと思いますので両開きにてご検討いただきたくございます。
ご注意くださいませ。
 
丈は、ポール上部から裾までの長さでご指定ください。
大事なポイントですが、ハトメスタイルの場合、後からサイズの微調整ができません。
フックタイプのカーテンであればフックのアジャスターで多少の調整ができますが、
ハトメの場合は難しくなってしまいますのでご注意ください。
 
また、天然素材は湿度によって生地の伸縮が起こります。
合わせてご了承のほどお願いします。
 

 

【タブスタイル】

タブスタイル
カーテンの共布を使用してトップにタブを付けてポールに通せる仕様です。
通常カーテンやハトメに比べてナチュラルでカジュアルな雰囲気になりますね。
間仕切りにもおすすめです。
上部筒縫いの親戚、と私は思っています。
 

 

 
もちろんお好みによるところなので正解はないのですが、
フラットのようにゆったりしたウェーブでもうちょっとふんわり。ということで
レール幅の1.3倍がおすすめ。
幅のあるお窓はハトメ同様開き方にご注意ください。
 

 
丈についてはハトメと同じ考え方です。
後からの微調整が出来ませんのでご注意ください。
 

 
 

【リボンスタイル】

リボンスタイル
リボンの結び目がアクセントになるカジュアルなスタイルです。
こちらは結び方で多少丈の調整が出来ますね。
さっぱりとした天然素材でこのスタイルにすると、丁寧な暮らし感が出てすごく良いと思います。
フェミニンでシャビーシックな雰囲気もありますね。
私の中ではタブスタイルの妹です。
ハトメ ← いとこ → タブ(兄) – リボン(妹)というイメージですね。
妹のほうが融通が効くんですね。
たぶん兄ちゃんにいじめられながらも、強かに育ったんでしょうね。
 

 

 
サイズの考え方やご注意点などははタブスタイルとだいたい同じです。
 

 

 
 

【ギャザースタイル】

ギャザースタイル
最後にギャザースタイル。
ギャザーは少し特殊です。
トップ部分裏に「ギャザーテープ」を縫い付けてたっぷりとした細かいひだをとった
エレガントでフェミニンな印象のスタイルです。
繊細なギャザーをきれいに取れるよう、レースなど薄い生地がおすすめです。
厚い生地では作製が難しい場合やきれいに出ない可能性もありますので要確認でお願いいたします。
 

 

 
サイズのとり方はひだが入っているスタイルなので、1.5倍ひだと同じ考え方、
レールの幅にきちんと閉まるよう5%程度余裕をとっていただければレールに合った理想的なサイズ感です。
 

 
丈もフック付きのカーテンと同じなんですが、
 

 
ギャザースタイルの場合、フックが特殊なタイプになります。
アジャスタータイプではなく、トップ裏のフックをとめるテープの位置できまるというわけです。
アジャスタータイプではないのでAの位置、Bの位置に付け替えることはできますが微調整はできません。
付け替えると裾までの長さも変わりますのでご注意ください。
 

 
 
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最後にご注意点ですが、
フラットや上部筒縫いであれば対応はまず問題ないのですが、
ハトメ、タブ、リボン、ギャザーといった仕様の場合、通常の縫製工場での対応が難しく、
生地を取り寄せて、別の工場に送り作成するといった必要があります。
ご希望商品とサイズを頂いて可不可も含めてお見積りを確認させていただく形となりますので、
通常仕様の価格よりも大幅にお値段が上がり、お時間をいただく場合がございます。
 
また、通常は標準仕様の加工ができない場合もあります。
例えば形状記憶が出来ない、であったり、防炎ラベルをつけることができないといった場合もあり、
予めご了承を頂けましたら幸いです。
 
他にも裾の折り返しや細部の仕様などお客様の「こうしてほしい」というご希望にできる限り対応したいと思います!
ぜひお気軽にご相談くださいませ!!
今後ともびっくりカーテンを何卒よろしくお願い申し上げます。
 
ご覧いただきありがとうございました。
今回のココハナは北井が担当致しました。
次回もお楽しみに。